英文長文読解 短期集中 個別指導 

関係詞9 複合関係代名詞  

KVC Tokyo  やり直し硬派英語塾

                               





















https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/























































































































































塾長のコラム 2025年11月10日





関係詞9



2025年11月10日

 皆様、KVC Tokyo 英語塾 塾長 藤野 健です。

 少し前に分詞構文について解説しましたが、そこでは分詞構文が従属接続詞、等位接続詞、或いは非接続用法の関係詞(=関係代名詞、関係形容詞、関係副詞など)を利用しての書き換えが適宜可能である事を述べました。いずれも1つの文(主文)に対して、別の情報を加える、併記する用法ですが、考えて見ると少なくとも英語とは、ダラダラと何かの文言を付け加えるのが好きな一面のある言語であることが分かります。しかし、人間の脳の認知機能からは一つの発想に対してあれこれ付け加えるには理解の限度が有り、当然乍ら際限なく文言を加えて行くことは出来ません。<節度>が求められると言うことになります。分詞構文についても然りなのですが、複数の文章を<短縮して繋ぎ合わせる>と言葉の経済に資する上に、<何だか端整で知的な雰囲気も纏えて>カッコいい、の発想自体は特に悪いものではありませんが、1つの文にては単純な1つの事実のみを述べるのが矢張り本来のあるべき姿なのだろうと塾長は考えます。複数情報を繋ぎ合わせる際に、主文に対して、どの文言が付け加えの部分であるのかを示す標識、即ちマーカーの類いを接続詞と言うのですが、関係詞はその1つになります。

 まぁ、文章同士をくっつけて<関係させる>際に利用される語のことを関係詞と呼称するのですが、広い意味での接続詞の仲間の1つになります。従属接続詞、等位接続詞を利用して付け加える文構造、即ち従属接続節、等位接続節(独立節とも言う)は、飽くまで主文全体に付加情報を与えるものであるのに対し、主文の中の特定の名詞や主文が主張する想念(これは1つのモノ扱いになります)をキメ打ちして追加情報を<貼り付ける>、強い或いは比較的強い接着剤の働きをするのが関係詞です。この意味で形容詞として機能するもの故、関係詞が構成する節、即ち関詞詞節 relative clauses は形容詞節と呼称出来ます。

 モノの形容に関してですが、日本語ではモノの形容語句は名詞の前に置く一方、英語では極く短い文言は別として、長い構造は後置修飾させます。これ故、日本語で解釈するには返り点読みを余儀なくされ、特に初学者は頭を抱えるに至りますし、実際そのまま愚直に!訳したところで意味が取れないなどと却って苦情を言われてしまい兼ねません。この返り点読みを止めさせ、英文を語順のままに理解させるべく、巷ではスラッシュリーディング法が良い、同時通訳的者を倣え(これは当塾長の考え)などと主張されますが、要は、そのまま意味を頭に input しつつ英文を読み下すのが合理的だ、との指導法になりますね。

 この様な英文解釈、リーディング上の技法面にも触れつつ、関係詞−関係代名詞、関係形容詞、関係副詞などが有ります−を文法面と意味用法面から含めてザッと一通り見て行きましょう。関係詞の構文上の理解は容易ゆえ、個々の用法や注意点を列挙する形がメインとなりますが、これまでの知識の整理がてら読み進めてみて下さい。損はしない筈です。その第9回目となります。


英国ケンブリッジ英語辞典並びに Collins 英語辞典の用例を主に参考に解説を加えて行きます。

https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/whatever

https://www.collinsdictionary.com/dictionary/english/whatever


https://en.wikipedia.org/wiki/English_relative_clauses

https://en.wikipedia.org/wiki/Conjunction_(grammar)#Subordinating_conjunctions

https://ja.wikipedia.org/wiki/関係詞

https://en.wikipedia.org/wiki/Relativizer

*これらに引用されている文献を参照すると更に詳細な学説が得られます。


https://www.thoughtco.com/zero-relative-pronoun-1692623

https://www.thoughtco.com/zero-or-bare-infinitive-1692621


『試験に出る英文法』 森一郎、青春出版社、1971年 第4章 関係代名詞・関係副詞 pp.58-78


『チャート式 英文解釈』 鈴木進、数研出版、昭和51年、第2編文の構造上よりの解釈  第3章2 形容詞節 pp.132-168

『チャート式 英文法』 荒木良治、数研出版、昭和62年、第3章 5関係代名詞pp.103-11 第5章 3関係副詞 pp.164-168

 これらの基本的構成並びに(難解な)例文を幾つか参考にしていますが、塾長なりの視点から批判的検討を加え、また一部、より現代的な、或いはより正しい明確な表現となる様、書き換えたものも併記しています。






https://www.youtube.com/watch?v=yso91PNgLME

微妙なニュアンスを学ぼう 簡単な英語で解説します!

That’s  English  2023/05/13

wh + ever を単独で利用すると特に会話表現の場ではやる気のない

ぶっきらぼうな返答になる場合があり注意が必要との解説が

為されます。<別にぃ〜>の語感ですね。

市中の英英辞書に記述の有る以上の事は述べられていません。





複合関係代名詞 (Compound Relative Pronoun)




*融合関係代名詞の内の、who, whose, which, what, whom に-ever をつけた形を、本邦の学習参考書などでは、特に複合関係代名詞と読んでいます。

*何のことは無い、元の語に強意を加える用法です。


*例: who 誰が → whoever 一体誰が、誰であっても


*whoevr, whosever, whichever, whatever, whomever は、先行詞を含む関係代名詞節を構成して名詞節を作り、基本的に文中で主語、目的語、補語になることが出来ます。

*但し、 whoseever = whosever は辞書に殆ど用例が掲載されていません。


*また、これらは関係代名詞節とは別に、譲歩を表す副詞節を構成することも出来ますし、関係形容詞としても用いられます。

*これらについては後のコラムにて扱います。


*強意の疑問詞、修辞疑問詞(反語疑問文)としての利用もあります。

Charlie, whatever are you doing?  (stronger than What areyou doing?)

 チャーリー、お前一体全体何遣ってんだよ?


註:複合関係代名詞にて-so-を間に入れた、whatsoever,  whosoever,  whosesoever, whichsocver, whomsoever の形がありますが、これは更なる強意形になります。




名詞節用法 「……する人〔もの〕は何でも」


*先行詞込みの関係代名詞としての用法になります。


以下、双方向に置換出来ます:

whoever = anyone who

whichever = anyone/ anyting that (既知のグループや数の中からの選択)

whatever = anything that

whomever = anyone whom


any いずれも、の意味に even の意味が加われば、いずれであっても、の譲歩表現となる思考の流れをご理解下さい。



whoever


Whoever says so is aliar.

 そう言う人は誰でも嘘つきだ。

= Anyone who says so is aliar.


I will give it to whoever comes first.

 私はそれをだれでも第1番にやって来る人にあげよう。

=  I will give it to anyone who comes first.


Whoever did this will sooner or later be caught and will  be  punished.

 これをやった者は遅かれ早かれ捕まり、罰せられるだろう。


Whoever wins the election is going to have a tough job  getting  the economy back on its feet.

 選挙に勝った者は、経済を立て直すという困難な仕事に直面することになる。


I want whoever's responsible to come forward.

 責任のある者は誰であれ名乗り出てほしい。


Everybody who goes into this region, whoever they are, is  at  risk of being taken hostage.

 この地域に入る者は、誰であれ人質に取られる危険がある。


You can invite whoever wants to come.

 来たいと思う人をだれでも招待して構いません。

*ここの whoeverを、その前の他動詞 invite に影響されて whomever にすることもありますが、これは正しくありません。

*動詞 wants の主語になりますので主格の whoever ( =  anyone  who) を用います。



cf.  驚きの意を強めた疑問詞 who として利用します。

Whoever thought up that joke?

 一体誰がそんな冗談を考えついたんだ?


Ridiculous! Whoever suggested such a thing?

 馬鹿げてる!誰がそんなことを提案したんだ?



whosever

*この語自体が殆ど辞書に掲載されていないか、或いはあったにとしても譲歩節での利用例のみになります。






https://www.youtube.com/watch?v=Tdr9UhVs2nw

ever LearnAmericanEnglishOnline  2025/01/21


ever は我々日本人には今ひとつ語感が掴みにくい語になります。

ever = at any  time から派生して、一体全体〜だ、〜なのか、の強意

や話し側の  frustration  を加える意味合いも持ちます。1つの解釈法と

して、ever を一度  never  に換えてから更にその否定として意味を理解

する遣り方も有効でしょう。





whomever

*口語では whomever の代わりに whoever を使うのが普通です。


Give it to whomever you please.

 お好きな方にどうぞお渡しください。


You can have whomever you like to visit you.

 好きな人を誰でも面会に呼べる。


You can invite whomever you like.

 誰でも好きな人を招待して構いません。

= You can invite anyone whom you like.


So he devoutly wished that whomever his son was lucky  or  foolish enough to fall in love with would have plenty of money.

 だから彼は心から願った―息子がラッキーなのか馬鹿なのかは良いとして、恋に落ちる相手が、金持ちであってほしいと。


She and Ginny tried to cope as well as they could, with  help  from whomever of Livy's aunts could spare the time.

 彼女とジニーは、リヴィの叔母たちの中で誰でも良いので時間を作れる者からの助けを得て、できる限り対応しようとした。

*help from whomever of Livy's aunts could spare the time

= help from anyone (of Livy's aunts) who could spare thetime.

*前置詞 from の目的語ゆえ目的格の whom を用いています。


Baker would simply smile that silly smile and refuse to  be  distracted  from whomever he was stalking.

 ベイカーはただあの間抜けな笑みを浮かべ、誰で有れストーカー相手から無視されることをとても嫌がった。

cf. refuse to do 〜することを拒否する、ですが、<無視されることを拒否する>では意味不明ですので<〜するのを強く嫌がる>と訳しました。



whichever


We can go to the seven o'clock performance or the  eight  - whichever is best for you.

 7時の公演か8時の公演、どちらでも構いません。ご都合の良い方にお伺いします。


Take whichever of these chocolates you like.

 お好きなチョコレートをお取りください。


We can go either Thursday or Friday, whichever is best  for  you.

 木曜日か金曜日、どちらでも構いませんので、ご都合の良い日を選んでください。



whatever


He eats whatever he wants and doesn't gain weight.

 彼は好きなものは何でも食べるのに太らないんだよね。


Whatever you say is all righr with me.

 あなたがおっしゃることは何でも請承ります。

=Anything that you say is all righ with me.


You may do whatever you like.

 君はなんでも君が好きなことをして構いません。