英文長文読解 短期集中 個別指導 

関係詞11 擬似関係代名詞 as but than 

KVC Tokyo  やり直し硬派英語塾

                               





















https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/























































































































































塾長のコラム 2025年11月20日






関係詞11



2025年11月20日

 皆様、KVC Tokyo 英語塾 塾長 藤野 健です。

 少し前に分詞構文について解説しましたが、そこでは分詞構文が従属接続詞、等位接続詞、或いは非接続用法の関係詞(=関係代名詞、関係形容詞、関係副詞など)を利用しての書き換えが適宜可能である事を述べました。いずれも1つの文(主文)に対して、別の情報を加える、併記する用法ですが、考えて見ると少なくとも英語とは、ダラダラと何かの文言を付け加えるのが好きな一面のある言語であることが分かります。しかし、人間の脳の認知機能からは一つの発想に対してあれこれ付け加えるには理解の限度が有り、当然乍ら際限なく文言を加えて行くことは出来ません。<節度>が求められると言うことになります。分詞構文についても然りなのですが、複数の文章を<短縮して繋ぎ合わせる>と言葉の経済に資する上に、<何だか端整で知的な雰囲気も纏えて>カッコいい、の発想自体は特に悪いものではありませんが、1つの文にては単純な1つの事実のみを述べるのが矢張り本来のあるべき姿なのだろうと塾長は考えます。複数情報を繋ぎ合わせる際に、主文に対して、どの文言が付け加えの部分であるのかを示す標識、即ちマーカーの類いを接続詞と言うのですが、関係詞はその1つになります。

 まぁ、文章同士をくっつけて<関係させる>際に利用される語のことを関係詞と呼称するのですが、広い意味での接続詞の仲間の1つになります。従属接続詞、等位接続詞を利用して付け加える文構造、即ち従属接続節、等位接続節(独立節とも言う)は、飽くまで主文全体に付加情報を与えるものであるのに対し、主文の中の特定の名詞や主文が主張する想念(これは1つのモノ扱いになります)をキメ打ちして追加情報を<貼り付ける>、強い或いは比較的強い接着剤の働きをするのが関係詞です。この意味で形容詞として機能するもの故、関係詞が構成する節、即ち関詞詞節 relative clauses は形容詞節と呼称出来ます。

 モノの形容に関してですが、日本語ではモノの形容語句は名詞の前に置く一方、英語では極く短い文言は別として、長い構造は後置修飾させます。これ故、日本語で解釈するには返り点読みを余儀なくされ、特に初学者は頭を抱えるに至りますし、実際そのまま愚直に!訳したところで意味が取れないなどと却って苦情を言われてしまい兼ねません。この返り点読みを止めさせ、英文を語順のままに理解させるべく、巷ではスラッシュリーディング法が良い、同時通訳的者を倣え(これは当塾長の考え)などと主張されますが、要は、そのまま意味を頭に input しつつ英文を読み下すのが合理的だ、との指導法になりますね。

 この様な英文解釈、リーディング上の技法面にも触れつつ、関係詞−関係代名詞、関係形容詞、関係副詞などが有ります−を文法面と意味用法面から含めてザッと一通り見て行きましょう。関係詞の構文上の理解は容易ゆえ、個々の用法や注意点を列挙する形がメインとなりますが、これまでの知識の整理がてら読み進めてみて下さい。損はしない筈です。その第11回目となります。


英国ケンブリッジ英語辞典並びに Collins 英語辞典の用例を主に参考に解説を加えて行きます。

https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/as

https://www.collinsdictionary.com/dictionary/english/as


https://en.wikipedia.org/wiki/English_relative_clauses

https://en.wikipedia.org/wiki/Conjunction_(grammar)#Subordinating_conjunctions

https://ja.wikipedia.org/wiki/関係詞

https://en.wikipedia.org/wiki/Relativizer

*これらに引用されている文献を参照すると更に詳細な学説が得られます。


https://www.thoughtco.com/zero-relative-pronoun-1692623

https://www.thoughtco.com/zero-or-bare-infinitive-1692621


『試験に出る英文法』 森一郎、青春出版社、1971年 第4章 関係代名詞・関係副詞 pp.58-78


『チャート式 英文解釈』 鈴木進、数研出版、昭和51年、第2編文の構造上よりの解釈  第3章2 形容詞節 pp.132-168

『チャート式 英文法』 荒木良治、数研出版、昭和62年、第3章 5関係代名詞pp.103-11 第5章 3関係副詞 pp.164-168

 これらの基本的構成並びに(難解な)例文を幾つか参考にしていますが、塾長なりの視点から批判的検討を加え、また一部、より現代的な、或いはより正しい明確な表現となる様、書き換えたものも併記しています。






https://www.youtube.com/watch?v=HWpwEXuJeno

The same ....as vs The same .... that | Spoken English | in Bengali

English  Tutorial Jayanta Sir 2025/02/15


インド人のJarantia Sir さんがベンガル語にて the same..as と the same...that の

違いについて例文を多数挙げて解説して呉れます。インド圏の英語指導法は本法の

ものと非常によく似ていると毎度実感されられます。as は様態を意味し、類似してい

ることを示すのに対し、that  は関係代名詞として理解出来、そのものズバリですので、

前者が同種を、後者が同一物を指すとの解説には塾長も賛成しますね。





擬似関係代名詞 as, but, than




*接続詞の as, but, than が一見関係代名詞の様な挙動を取る場合があります。


*実際、比較構文の as や than の場合、そのあとで関係代名詞 what(あるいは比較の尺度となる語句)が省略・削除されているという考え方を採れば、これらは接続詞と見倣すことができます。


*従って、疑似餌の疑似と同じ意味で、一見関係代名詞に見えるも真の関係代名詞では無いことから、疑似関係代名詞とでも呼称するのが正解でしょう。


*本邦の学参の類いでは好んで採り上げられますが、native  一般に於いては、これらの語が関係代名詞であるとの認識、理解は甚だ薄いですね。


*(疑似)関係代名詞などと紋切り型に一括りにして説明を終えるのでは無く、何が省略されて一見関係代名詞風に見えるのか、をまず説明するのが正しい英語指導の筈なのですが。




1. as


*制限用法では、such + 名詞、the same + 名詞を先行詞に取り、相関的に用いられます。

*非制限用法では、文全体を副詞句として修飾します。


*用語 as に関しては、native 一般の間でも文法的な解釈の混乱が多々見られ、塾長からすると、お前ら、自分の国の言葉なのになに遣ってんだと、言いたくなるところです。


*例えば、Do as I say. の as が関係代名詞だと説明する  native  もいますが、これは、Do the thing in the manner I say. に同値であり、様態を示す as  の用法に過ぎず、関係代名詞とはとても呼べないものです。


*この辺の経緯は、Can "as" be used as a relative  pronoun? https://www.quora.com/Can-as-be-used-as-a-relative-pronoun をご覧下さい。


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制限用法:


*native の間でも、such や same に続く as のみを関係代名詞と解釈可能だ、とする見解は多いですね。


*same に関与する as の利用については以下を適宜ご参照下さい。

https://www.kensvetblog.net/column/202309/20230925/

https://www.kensvetblog.net/column/202310/20231001/


Avoid such men as will do you harm.

 君に害を加えるような(そのような)人間を避けなさい。


註: such...as  や such as  は 「 たとえばのような」の意味で用いられることがあります。

Such poets as Toson and Hakushu are rare.

= Poets, such as Toson and Hakushu, are rare*

 たとえば藤村や白秋の様な詩人はまれです。


I use the same dictionary as my sister does,

 私は妹が使っているのと同じ(種類の)辞書を使っている。


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*森一郎氏の 『試験に出る英文法』 には以下の様な注記が掲載されていました:


註1  the same...as は"同種類"を表わし、the same〜that は "同一物" を表わします。

上の文で as の代わりに that にすると、私と妹とは同一の辞書を共有していることになります。

註2 ただし次の場合には''同種類" "同一物"を問わず,、常に  as  で that  は用いられません。

This is the same book as mine.

これは, as 以下が節ではなくて mine という単語だからです。


This is the same book as he has.

 これは、彼が持っていた本と同じ物です。

This is the same book that he has.

 これは、彼が持っていた正にその本です。


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*本邦の学習参考書類では、上述の様に、前者が「同種類の本」を意味するのに対し、後者は彼が所持している「まさにその本」を意味すると言われてきました。

as は様態であり、類似していることを示すのに対し、that  は関係代名詞として理解出来、そのものズバリですので、前者が同種を、後者が同一物を指すとの解説には塾長も賛成しますね。


以下の例文からもお分かりと思いますが、使い分けをすべきでしょう。

This is the same dress as yours.

 これはあなたのドレスと同じです。(同じ型の)


This is the same dres  that you gave me on my  birthday.

 これはあなたが私の誕生日にくれたドレスと同じです。(正にその)


様態のニュアンスを含んだ関係代名詞として解釈するのも正しいです。


*しかし最近の辞書や文法書にはこのような説明は見られなくなっています。

*意味が曖昧化して来ている(英語の愚鈍化が進行している?)とも言えるでしょう。


I have the same trouble as you had.

 私は君が持っていたのと同じ悩みを今持っている。(似た種類の)


Bees like the same odours as we do.

 ミツバチは人間と同じ香りを好む。(同一の、或いは似た種類の)


You had better read such books as will help you.

 あなたがたは自分達の助けになるような本を読むまないとね。(似た種類の)


He lost as much money as he had. (= all the money  that  he  had.)

 彼は持っているのと同額の金を失った。(同一筋金額の、同一物の)

→彼は有り金全てを失った。


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非制限用法:


As is often the case with him, he forgot his textbook  today.

 彼にはよくあることだが、今日も教科書を忘れた。


*この文は、 He forgot his textbook today, as is often  the  case with him. とい語順から考えると理解し易いでしょう。


*この as の「先行詞」は前の文の内容(厳密には forget his  textbook という行為)であり、この語順では as の代わりに which を使って同じ意味を表すこともできます。


He forgot his textbook today, as is often the case with him.

=

He forgot his textbook today, which is often the case  with  him.


*which is often the case with him は文頭に置けませんが、as is often the case with him は、文頭、文中、文末に自由に置けます。

*この配置の自由度の高さは、文学的な含みのニュアンスを込める際には重宝するでしょう。

*これが which ではなく、as を用いた非制限用法を用いる最大の理由でしょう。

*この as には様態の意味は消え失せており、<事実を加える  as> として理解もされます。


*詳細は、https://www.kensvetblog.net/column/202306/20230625/ をご参照下さい。

*尤も、和訳時に、〜の様に、としても特に問題は有りません。

*以下で触れていますが、様態風に和訳しても良い訳です。

 https://www.kensvetblog.net/column/202307/20230701/


Wind velocity also increases with altitude and may cause  serious  stress for trees, as is made evident by the deformed shapes at high altitudes.

 風速も高度とともに増加し、樹木に深刻なストレスを与える可能性がある。これは高高度における変形した樹形からも明らかである。

=

Wind velocity also increases with altitude and may cause  serious  stress for trees, which is made evident by the deformed shapes at high altitudes.


He was a foreigner, as I knew from his accent.

 彼は外国人だった。それは彼の訛りで判ったのだが。

= He was a foreigner, which I knew from his accent.


She did her job well, as can be proved by the records.

 彼女は仕事を立派にやった。それは記録で証明できることであるが。

= She did her job well, which can be proved by the records.


The reaction, as is always the case with them, was  inclined  to go too far.

 彼らの場合いつもそうなのだが、反動は行き過ぎになり勝ちであった。

= The reaction was inclined to go too far, which is  always  the case with them.


As might have been expected, the two girls were  spoiled.

 予想されたであろうことだが、その二人の少女は甘やかされていた。

= The two girls were spoiled, which might have been  expected.






https://www.youtube.com/watch?v=13Y-U6Gl-SE

Relative Pronouns |  What, When, Where, As & But | Basic Grammar Class- 101 |

RH  Method  Of Learning English  2020/04/16

25:00 から but についてのベンガル語の解説が始まります。理解は容易であり、

who...not / which...not に置き換えればそれで済みますが、古風な表現です

ので会話や作文には使わないことをお奨めします。





2. but


*これは否定の意味の先行詞に続いて用いられるもので, 節内も  who...not, that...not, which...not の否定の意味を持ちます。

*文語体にのみ用いられる古風な表現です。

*学参には関係代名詞の1つとしてお決まりに登場するものですが、現在は以下の例の様なほぼ定型的な表現以外には用いられません。


*否定を否定するとの修辞的な、迂遠な表現になります。

*英作等で使用するのは避けて下さい。現代の繁華街に突然ちょんまげスタイルで現れた様な文になります。

*同意内容が平易な表現で簡単に作れますのでそれを使って下さい。



There is no rule but has some exceptions.

 例外のない規則はありません。

= There are no rules without exceptions.


There is no one but loves his own country.

[=There is no one who does not love his own country.]

 自分自身の国を愛さない人はいません。


There is scarcely anyone but knows the fact.

[=There is scarcely anyone who does not know the fact.]

 その事実を知らない人はほとんどいません。


There is no one but knows it. ( = There is no one who  does  not know it〕

 それを知らない人はいません。


There is not one of us but admires him. (= ...not one of  us  who does not...)

 彼を賞讃しない人は我々の中で誰一人いません。


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3. than


*先行詞に比較級を伴い、後ろの節を than で繋ぐ用法です。

*日常茶飯に用いられる英語表現です。


*後ろに続く文言が省略され一見関係代名詞として振る舞うように見えるだけです。

*than を関係代名詞として扱う、インド圏を含めた諸外国の解説動画は1本もありません。

*本邦の予備校講師、学参執筆者らが than を関係代名詞だとして奇妙に騒いでいるだけです。


The galaxy is made of more stars than anybody can  count.

 銀河系は数え切れないほど多くの星からなっている。


*この文では他動詞 count の目的語が欠けているので than は目的格の関係代名詞だと言われるます。

*しかしその論法を貫くのであれば、 Meg is taller than I  am. に於いても、am の補語が欠けているのだから、この than は接続詞ではなく、補語格の関係代名詞だと主張すべきですね。


*上の文では count のあとの stars (あるいはそれを関係詞化した what) が削除されており、Meg ...では am のあとの tall (あるいはそれを関係詞化したwhat) が削除されていると考えれば、than を関係代名詞とみなす必要はなくなります。


省略を補うと than が単なる接続詞になります


The galaxy is made of more stars than anybody can  count  their  number.

Meg is taller than I am tall.


同様に、

He has achieved more results than expected.

 彼は予想以上の成果を上げた。

→ He has achieved more results than what was  expected.


He has more books than are needed.

 彼は必要以上に本を持っています。

→ He has more books than what are needed.


註: that や as の後ろは重複する語句は略すのが通常で、上記書き換え例は理解の為に補っただけであり、却って不自然な文になっていますのでご注意下さい。