英文長文読解 短期集中 個別指導 弱点克服
KVC Tokyo 英語塾

                               





















https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/







































































































































































































































































 塾長のコラム 2020年1月10日  入試英文を添削するA









入試英文を添削するA



2020年1月10日

 皆様、KVC Tokyo 英語塾 塾長 藤野 健です。

 まともな英文だったものを入試判定の道具とすべく、あれこれ加工したものが入試の英文であると前回述べました。引き続き、この場では入試英文も一つの英語の文章として公平な観点から扱い、<添削>して参りましょう。最終的には改訂した英文を掲載しますが、そこに至る塾長の考え方、迷い?など思考のプロセスをご覧ください。他ではちょっと見られない企画だろうと思います。








To form a society individuals must be related in a certain manner.  For  instance, if people do not communicate with each other, if they  are  perpetually in aggressive physical combat, if they do not  cooperate with  each other, and do so routinely over a period of  time, then their interactions are not social and they don't  constitute a society.

(早稲田大学)


 「社会を形成するためには個々人はある特定の遣り方で関係せねばならない。例えば、仮に人々が互いに意思疎通せず、終わりの無い攻撃的な実戦状態に在り、互いに協力し合わず、或いは単に一定期間の決まり切った協力であれば、彼らの相互作用は社会的とは言えず、社会を構成しているとは言えない。」


早速、カッコで括ると、

(To form a society) individuals must be related in a certain manner.  For  instance, [(if people do not communicate with each other), (if they  are  perpetually in aggressive physical combat), (if they do not cooperate with  each other, and do so routinely over a period of time)], then [(their  interactions are not social) and (they don't constitute a society)].



 <例えば>以下に仮定の従属節を3個配列し、最後に言うべき結論を持ってくるとの構文(=文章の形式)ですね。文章自体は平易で分かり易く素性の良さが漂う英文となっています。但し、内容的には当たり前のことが述べられているだけで、何ら面白みのある文章ではありませんが。


 意味内容としては、社会を形成する為に必要な条件を挙げねばなりませんので、そうでは無い逆の条件を列挙するのがそもそも婉曲な力の弱い文章表現となっています。また実際のところ、従属節を複数個、しかも3個も列挙する構文が適当であるのかの疑問が出て来ます。塾長はこの様な英文はほとんど見ません。垢抜けしない三文小説を思わせる記述にも思えます。


 また、3つめの条件 if they do not cooperate with  each other, and do so  routinely  overa period of time では、<,and >でもう一つ追加の記述が入りますが、カンマの前で一旦3つのif節が切れて、更に別の文がここに追加されるのかと身構えますがそうではありません。カンマは削除すると同時に、意味的には and で繋ぐのではなく、or  if they  do so  (= cooperate with  each other)  just routinely over a period  of  time) <或いは単に一定期間、機械的に協力するだけであれば>、と or で繋ぐと明確になるでしょう。


 そこで堅苦しくなりますが以上から formal に書き換えの一例としては、


Rewrite その@

With a view to constituting a society, individuals must be related in a  certain manner. For instance, people should communicate and  cooperate  with each other, without being perpetually in aggressive physical combat  or  just routinely social.


 「社会を構成するためには、個々人は一定の遣り方で関係する必要がある。例えば、絶え間なく攻撃し合う態度や或いは単に形式的に社交的であることを排除し、人々は互いに意思疎通し協力し合あうべきである。」


perpetually in aggressive  physical combat

just routinely social over a period of  time

 は軽い対句表現ですが、over a period of  time は不要と判断し削除しました。


 言うべき主張を間延びしてダラダラ記述すると小学生の作文のようになります。短くビシっとキメることが肝要です。これは英語に限らず日本語でもそうなのですが。


perpetual は

without end, eternal

continuing or enduring  forever; everlasting.

continuing or continued without intermission or interruption

 永遠の、際限の無い、終わりの無い

 の意味ですが、perpetual friendship 貴女との友情は永遠よ、との気持は表明し得ても、perpetual combat と大上段に振りかぶるのもいささか奇妙に感じます。<絶え間の無い>ことを心情的に強調する表現となります。まぁ神様の視点でこいつら人間共はいつまでも永遠の争いを続けるものだ、との気持でしょうか。単に continuously 絶え間なく、の方が淡々として良い様にも感じます。


 そこで

Rewrite そのA

With a view to constituting a society, individuals must be related in a  certain manner. For instance, people should communicate and cooperate  with each other, without being continuously in aggressive  physical  combat or just routinely social.


 「社会を構成することを視野に入れると、個々人は一定の遣り方で関係する必要がある。例えば、絶え間なく攻撃し合う態度や或いは単に形式的に社交的であることを排除し、人々は互いに意思疎通し協力し合あうべきである。」


 ここまで直してきてナンですが、最初の with a view to (〜に視点を向けると、〜するためには)の重々しさと述べられている内容の軽さとがちょっとアンバランスな様な気もします。「社会を形作るには争っていないで互いに意思疎通して協力し合いなさい」などと、そもそもそれを述べるために一体誰がわざわざ文章をモノするのか、との疑問に立ち返ってしまいます。もっと気の利いたことをモノしないと評論家デビューは不可能です。小中学生相手に説教している状況でしょうか?


* without A or B (A でも B でもなく)の A とB を等位にします。


 そこでもう少し軽く、

Rewrite そのB

In order to constitute a society, individuals must be related in  a  certain  manner. For instance, people should communicate and cooperate with  each  other, without being continuously aggressive or just routinely social.


 「社会を形作るためには個々人は一定の遣り方で関係し合わねばなりません。例えば、いつも争ったり形だけ仲良くせずに、お互いに意思疎通を図ったり協力し合う必要があるのです。」


 これと同じ事を述べるのに最初のゴテゴテした英文を作る事の奇怪さがお判り戴けるでしょうか?勿体を付けすぎている様に見えます。塾長コラム『フランス語の勧め』にて後述しますが、同一内容を簡潔明快に述べることが大切であり、逆に言えば中身の主張に自信があるからそうなる訳です。主張が研ぎ澄まされるほど内容の結晶化が進み、透明に近づくとも言えるでしょう。世人、特に女性が宝石を好み高値で取引されるのは、それが分かり易いまでに美しいからです・・・。


cf.  physical (⇔ mental)

物質の、肉体の 

a physical impossibility 物理的不可能性

physical anthropology  形質人類学


physics  物理学

physician  医師、(特に) 内科医







Olivia Newton-John - Physical (1981) HD 0815007 2010/07/01 Kaete0815007

HQ-Video. Audio-CD-Sound zu altem Video-Material aus TV-Show.

Sound replaced by audio-cd-sound. Full song.

https://youtu.be/6zwPVU92-XQ


確かにどう見ても mental ではなく physical ですね。

塾長はこの1曲を聴くだけで当時の音楽がどっと脳内に溢れてしまいます。

まぁ、息抜きにご覧下さい。シングル盤を探しましたが

『そよ風の誘惑』 しか見付かりませんでした・・・。






 大学入試の長文読解では、判りきったもっもとらしい内容の評論もどきが多数登場し、その説教臭さに辟易させられる一面もありますが、逆に言えば多少判らない語句や単語が出て来てもそれにとらわれず(と言うか考え出すと余計な時間を喰う)、意味内容を類推して自然な日本語にパッと仕立てるのも良い様に思います。それで満点を狙わずともそこそこの配点を獲得する訳です。所詮、基本は18歳の若者が受ける様に作成された試験のレベルなのですから、常識的な論説のストーリー展開を予想して外れることはないと思います。

 ギョッとさせられる様な colloqual にはとても見えない英文表現を目にすると、大学入試英語界の特殊性を色濃くも感じますが、これはウラを返せば日本の高校英語教育の偏向を物語るものでもあるでしょう。

 まぁ、割り切ってしまって英語での得点を確実にし、希望とする大学に<取り敢えず>入ってしまうのが最善でもあります。その後に英語力が身に付いた段階で、自分だったらこの英文表現はこのように書き換えるのだが、の視点を持ちながら英文に触れると実力は格段に上がると思います。但し、通過儀礼めいた入試英文の類いとはさっさと手を切り、英語圏の優れた文章(定評ある評論、一流の文芸など)にまずは浴びる様に触れることをお勧めします。