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話法 4 |
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2026年6月15日 皆様、KVC Tokyo 英語塾 塾長 藤野 健です。 語法についてのコラムを長期間続けて来ましたが、今シリーズからは再び文法の解説に戻り、過去のコラムにて纏まったテーマとしては扱って来なかった内容について触れていきます。まぁ、文法の落ち穂拾いとなりますが、これは扱うテーマが<落ち穂>である事とは無関係であり大切な内容に違いはありませんのでご注意の程を。 さて、英語には直接話法と間接話法の区別があり、これは日本語での 「...」 を使う表現の有無に相当するものになります。日本語では、<彼は私に「君は早く宿題を仕上げてくれ」と言った。>は直接話法ですが、間接話法に換えると、<彼は私に私が早く宿題を仕上げる様に言った。>となります。英語も基本的には同様の考え方での変換が行われるのですが、英語の場合は更に 「...」 内の時制を主節の動詞の時制に応じて変化させる必要が生じます。また、この作法にも幾つかの例外事例や例外的な語の用法が存在し、初学者を戸惑わせる場合も見られます。これを鑑み、基本的な動詞である say と tell の用法をメインに、注意点についてざっと一通り解説して行きましょう。これまでに採りあげてきた文法内容に比較すると理解は容易かと考えます。しかし、この理解は欠かすことの出来ないものですので知識の再確認がてら頭に叩き込んで下さい。その第4回目です。 実は、英語には伝聞内容や人の考えた内容を述べる為の一群の動詞が存在し、Reporting Verbs 伝達動詞、報告動詞などと呼称されます。say や tell はそれらの内の最も基本的な動詞になります。直接話法と間接話法は、それらの動詞が取り得る表現方法の1つの違いに相当するものになります。Reporting Vebrs に関してはこのシリーズの最後の方で、用例を含めて詳述する予定です。 『チャート式 英文法』 荒木良治、数研出版、昭和62年、改訂2版、第12章 時制の一致と話法、pp.299-311『試験に出る英文法』 森一郎、青春出版社、1971年 第7章時制、第8章直接話法間接話法 pp.119-144この2冊の基本的構成並びに(難解な)例文を幾つか参考にしていますが、塾長なりの視点から批判的検討を加え、また一部、より現代的な、或いはより正しい明確な表現となる様、書き換えたものも併記しています。https://ja.wikipedia.org/wiki/時制https://dictionary.cambridge.org/grammar/british-grammar/reported-speech-direct-speechhttps://www.eapfoundation.com/writing/references/reporting/Reporting verbshttps://www.twinkl.jp/blog/reporting-verbshttps://www.frontiersin.org/journals/psychology/articles/10.3389/fpsyg.2026.1799996/fullPsychol., 02 April 2026 Volume 17 - 2026 | https://doi.org/10.3389/fpsyg.2026.1799996Reporting verbs across genre sets and research paradigms: a corpus-based analysis of denotation and evaluation in applied linguistics research articlesLiming Deng & Xinyue Lihttps://scholarsarchive.byu.edu/facpub/6373/Reporting verb variation across disciplines: An academic corpus studyGrant Eckstein, et al. Journal of Academic Language & Learning Vol. 16, No. 1, 2022, 59-75. ISSN 1835-5196https://journals.rcsi.science/2520-2073/article/view/404684?utm_source=openaiKalpana Ranganathan and Abdu Al-Kadi, (Re)voicing in academic writing: A study of reporting verbs in writing theses in hard sciencesTraining, Language and Culture _73, 2025 |
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話法 Narration 4B. 様々な構文の話法の転換 (続き)-------------------------------------------------8.shall, willの変化 (British English のケース)*shall は主にイギリス英語の一部で、形式的な文や決まり文句に残っているだけになります。*現状では日常会話ではほとんど will を使います。*未来を言うだけなら、基本は 全部 will で問題はありません。*従って以下の記述は現在の入試には出ませんので受験生の方は無視して構いません。*複雑すぎて初学者は混乱するだけでしょう。*以下、基本的なルールを示します。*このルールから外れることもあります。一人称単数 I と複数 we には shall が単純未来(〜だろう)、確定未来(〜することになる)、一方 will が意志未来(ねばならぬ、するつもりだ)を表します。I/We shall go to London tomorrow.(単純な未来)明日はロンドンに行くでしょう。I/We will go to London, whatever happens.(強い意志)何があってもロンドンに行くつもりです。I shall die if he leaves me.彼が去ったら私はきっと死ぬ。(運命)I will die before I betray you.裏切るぐらいなら死んでやる。(強い意志)それ以外では、will が単純未来(〜だろう)、確定未来(〜することになる)、shall が意志未来(ねばならぬ、するつもりだ)を表します。She/He/You/They will be here soon.まもなくここに来るでしょう。The buyer shall pay the price within 30 days. (法律用例)買い手は、30日以内に代金を支払わなければならない。Members shall comply with the following rules. (法律用例)会員は、以下の規則を遵守しなければならない。*これらは「〜ねばならない」という義務のニュアンスになります。*他に以下古風な文語的な表現としてWe shall overcome.「きっと〜してみせる」、「きっと〜することになる」 の運命を示す或いは強い決意を込めた表現があります。*ジョーン・バエズの歌のタイトルで有名な言葉ですね。*以上を踏まえた上で以下解説します。--------------------------------------------------------A. 被伝達文 (" "の中の文)が意志未来の場合*被伝達文が意志未来の場合は、話は簡単で、直接話法の shal, will の時制を一致させるだけです。He says, "I will start at once."彼は「すぐに取り掛かるつもりだ。」と言う。He says that he will start at once.彼は、すぐに取り掛かるつもりだと言っている。He said to her, "You shall have the book."「私は君にその本を持たせるつもりである--君にその本をあげよう。」と彼は言ったHe told her that she should have the book.彼は彼女に、その本は彼女が持つことになる筈だと伝えた。*should を<〜すべき>の義務の意味ではなく、<〜する筈だ>と理解してください。。She said to me, "You shall have my answer tomorrow without fail." <意志未来>彼女は私に、「明日には必ず私の答えを伝えるわ」と言った。= She told me that I should have her answer the next (or following) day without fail.彼女は、翌日(あるいはその翌日)には必ず私に答えを伝えるつもりだと言った。*この文では you, I の意志では無く、 主文主語 She の意志になる事に注意してください。*この意味で、shall/ should は、〜することになる、の、強い客観的な推測の意味に近いですね。*同じく、should を、〜すべき、と義務の意味で解釈しないでください。--------------------------------------------------------B. 被伝達文 (" "の中の文) が単純未来の場合He says to me, "You will be scolded."彼は私に「叱られるぞ」と言う。= He tells me that I shall be scolded.彼は、私が叱られるだろうと私に告げる。*一人称 I に呼応する単純未来の法助動詞は shall になります。She says to him, "Shall you be in time ?彼女は彼に「間に合いそう?」と尋ねる。= She asks him if he will be in time.彼女は彼に、間に合うかどうか尋ねる。*二人称 you に呼応する単純未来の法助動詞は will になりますがここでは shall が使われています。三人称単数の he では will を用います。He said to me, "Shall I be able to speak English in a few years if I study hard ? <単純未来>彼は私にこう言った。「一生懸命勉強すれば、数年後には英語が話せるようになるだろうか?」と。He asked me if (or whether) he would be able to speak English in a few years if he studied hard.''彼は、一生懸命勉強すれば数年後には英語が話せるようになるかどうか、私に尋ねた。*Shall I ? が he would に変ります。*仮定法過去は時の一致の影響を受けませんが、単純な条件節の内容 if I study hardは時の一致の影響を受けます。 |
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C. 伝達節の位置、時制*以下はすべて直接話法の話になります。-------------------------------------------------1.伝達節の文中の位置*伝達節は文の最初に来ることもあれば、文末に来ることも、或いは文中に来ることもあります。*伝達節が先Jimmy said, ‘Let me have a look.’ジミーは言った、「ちょっと見せてくれ。」*注意: 引用符に ' ' を使うのは英国式、" " を使うのは米国式です。Then the child asked, ‘Are there any toys?’すると、その子は尋ねた。 「おもちゃはあるの?」*伝達節が後‘Hand it over at once!’he demanded.「すぐに渡せ!」と彼は要求した。‘I believe that too,’ she added.「私もそう思うわ」と彼女は付け加えた。*伝達節が中間特に文学的な文体では、伝達節が適宜2つに分割された被伝達文の間に置かれることがあります:"No," she said, "I’ve never seen it before."「いいえ」と彼女は言った。「今まで見たことなんてないわ。」‘Was it,’ he asked, ‘the first time you had spoken to Mrs Dalton?’「それは」と彼は尋ねた。「あなたがダルトン夫人と初めて話した時だったのか?」*更に、中間に置かれた伝達節が倒置されることもあります。‘Was it,’ asked Tom, ‘the first time you had spoken to Mrs Dalton?’*この表現で特に問題もありませんが下記にて触れますが文芸的な表現になります。-------------------------------------------------2. 伝達動詞と副詞の組み合わせ*伝達動詞に副詞を組み合わせることで、相手がどのように言ったかを表現することができます。*これは、伝達節が後ろに置かれる場合によく見られます:"I will not accept it!" he said angrily.「そんなの受け入れない!」と彼は怒って言った。‘Can I speak to the doctor?’ she asked rather nervously.「先生にお話しできますか?」と彼女は少し緊張した様子で尋ねた。これをShe asked nervously, "Can I speak to the doctor?” としても特に文法的な問題はありません。-------------------------------------------------3. 主語と伝達動詞の倒置*物語、特に小説や短編小説において、伝達節が文の後ろに来る場合、主語(S)と伝達動詞(V)の順序を逆にするのが一般的です:“Things have always been the same in this village,” said the old man.「この村では、昔からずっと同じだ」と、老人は言った。‘Hold on! I’m coming!’ cried Maurice.「待って!今行くよ!」と、モーリスは叫んだ。*上で触れましたが、中間に置かれた伝達節が倒置されることもあります。‘Was it,’ asked Tom, ‘the first time you had spoken to Mrs Dalton?’この表現で特に問題もありません。-------------------------------------------------4.現在形および現在進行形の伝達動詞*カジュアルな会話では、伝達節に現在形を使うことがあります。これにより、直接話法がより生き生きとドラマチックになります:So then this guy says, “I’ve got something for you. Come over here.” And he picked up a box and he says, “Open that.”すると、その男が「君に何かあるんだ。こっちへ来い」と言うんだ。そして箱を手に取って、「開けてみろ」と言うんだ。*文法的にはこの文の says はすべて said にすべきですね。*現在進行形を使うことで、直接話法をさらに生き生きとドラマチックに表現できますが、これは非常にカジュアルな表現になりますAnd he’s looking at me and he’s asking, “Who are you?” and I said, “I’m your nephew” and he’s mumbling, “I don’t know you. I’ve never seen you before in my life.”「そいつは俺を見て、『お前誰だ?』って聞いてきたんだ。俺は『お前の甥だ』って答えたんだけど、そいつは『知らんよ。人生で一度も会ったことない』ってぶつぶつ言ってた。」*非常にカジュアルな会話では、「says」を、すべての人称(私、あなた、彼女、彼、私たち、彼ら)に対して伝達動詞として使うことがあります:She says, ‘What’s going on here?’ and I says, ‘Nothing. There’s nothing happening ? everything’s okay.’彼女が「ここで何が起きてるの?」と言うと、私は「何でもないよ。何も起きてないよ。すべて大丈夫だ」と言う。*注意: 多くの話者は、上記の例は誤りだと考えています。これは特にすべての人称における 「says」 の用法に当てはまります。*新聞の見出しでの伝達動詞の現在形の利用新聞の見出しでも現在形が使われます。これにより、引用された言葉がより劇的な印象を与えます:‘I WON’T RESIGN,’ SAYS MINISTER「辞任はしない」と大臣は述べた。*本来なら過去形 SAID とすべきです。D. 描出話法 (Represented Speech)*直接話法と間接話法は自由に相互転換され得ますので、時にはそのどちらとも区別しがたい表現方法が生じます。*小説などでよく用いられる描出話法はこれの1つであり、一方に於いて事実を客観的に述べながら他方に於いて作者が登場人物に成り代わり心情やセリフを叙述する方法です。*描写を生き生きとして力弥いものにする効果があり、一種の没入感を生みますが、初心者には混乱を与える場合も少なくは無いでしょう。*小説以外にも多用されますので、読み進めて意味が明確に取れなくなった際には、この用法の可能性を思い出し、本来あるべき主語+動詞を補って理解してください。She decided she would wait there. Presently her father would go to his law office and she would go to her mother's room.彼女はそこで待つことに決めた。まもなく父は法律事務所へ行き、彼女は母の部屋へ向かうことになるだろうし。*上例の描出話法の部分 (Presently 以下)を She thought を補った直接話法に変えてみると理解し易いでしょう。〔She thought,) ''Presently my father will go to his law office and I will go to my mother's room."彼女はそこで待つことに決めた。「間もなくおとうさんは法律事務所へ行くだろうから私はおかあさんの部屋へ行こう。」と彼女は思った |
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