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時制の一致 1 |
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2026年7月1日 皆様、KVC Tokyo 英語塾 塾長 藤野 健です。 語法についてのコラムを長期間続けて来ましたが、今回からは再び文法の解説に戻り、過去のコラムにて纏まったテーマとしては扱って来なかった内容について触れていきます。まぁ、文法の落ち穂拾いとなりますが、これは扱うテーマが<落ち穂>である事とは無関係であり大切な内容に違いはありませんのでご注意の程を。 さて、英語には直接話法と間接話法の区別があり、これは日本語での 「...」 を使う表現の有無に相当するものになります。日本語では、<彼は私に「君は早く宿題を仕上げてくれ」と言った。>は直接話法ですが、間接話法に換えると、<彼は私に私が早く宿題を仕上げる様に言った。>となります。英語も基本的には同様の考え方での変換が行われるのですが、英語の場合は更に 「...」 内の時制を主節の動詞の時制に応じて変化させる必要が生じます。また、この作法にも幾つかの例外事例や語の用法が存在し、初学者を戸惑わせる場合も見られます。これを鑑み、注意点についてざっと一通り解説して行きましょう。これまでに採りあげてきた文法内容に比較すると理解は容易かと考えます。しかし、この理解は欠かすことの出来ないものですので知識の再確認がてら頭に叩き込んで下さい。 実は、英語には伝聞内容や人の考えた内容を述べる為の一群の動詞が存在し、Reporting Verbs 伝達動詞、報告動詞などと呼称されます。直接話法と間接話法は、それらの動詞が取り得る表現方法の1つの違いに相当するものになります。Reporting Vebrs に関してはこのシリーズに引き続き、用例を含めて詳述する予定です。 『チャート式 英文法』 荒木良治、数研出版、昭和62年、改訂2版、第12章 時制の一致と話法、pp.299-311『試験に出る英文法』 森一郎、青春出版社、1971年 第7章時制、第8章直接話法間接話法 pp.119-144この2冊の基本的構成並びに(難解な)例文を幾つか参考にしていますが、塾長なりの視点から批判的検討を加え、また一部、より現代的な、或いはより正しい明確な表現となる様、書き換えたものも併記しています。https://ja.wikipedia.org/wiki/時制https://dictionary.cambridge.org/grammar/british-grammar/reported-speech-direct-speechhttps://www.eapfoundation.com/writing/references/reporting/Reporting verbshttps://www.frontiersin.org/journals/psychology/articles/10.3389/fpsyg.2026.1799996/fullPsychol., 02 April 2026 Volume 17 - 2026 | https://doi.org/10.3389/fpsyg.2026.1799996Reporting verbs across genre sets and research paradigms: a corpus-based analysis of denotation and evaluation in applied linguistics research articlesLiming Deng & Xinyue Lihttps://scholarsarchive.byu.edu/facpub/6373/Reporting verb variation across disciplines: An academic corpusstudyGrant Eckstein, et al. ournal of Academic Language & Learning Vol.16, No. 1, 2022, 59-75. ISSN 1835-5196https://journals.rcsi.science/2520-2073/article/view/404684?utm_source=openaiKalpana Ranganathan and Abdu Al-Kadi, (Re)voicing in academicwriting: A study of reporting verbs in writing theses in hard sciencesTraining, Language and Culture _73, 2025 |
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時制の一致 Sequence of Tenses 1時制の一致 (Sequence of Tenses)I know that he is in New York.(彼がニューヨークにいることを知っている。)という文の主節の動詞を過去形にすると I knew that he was in New York. (ニューヨークにいることを知っていた。 ) となります。 このように、主節の動詞の時制が現在⇔過去の間で変化すれば従属節の動詞の時制も変化することを時制の一致と呼称します。cf. 主節の動詞が現在、現在完了、未来の場合は、従属節の動詞はどんな時制でも取り得ます。She (tells, has told, will tell) me that she (is, was, will be) happy..*主節の動詞が過去形になった場合、従属節側の動詞の時制がどの様に変化するのか、が時制の一致のポイントとなる訳です。*ここで一度お浚いを:同時性*現時点のことを現在に思う。I think that he is ill. 「彼が病気であると思う。」I think that he has been ill. 「彼がずっと病気であると思う。」*過去時点のことをその過去時点に於いて思う。I thought that he was ill. 「彼が病気であると思った。」I thought that he had been ill. 「彼がずっと病気であると思った。」異時制*過去のことを現在に思う。I think that he was ill. 「彼が病気だったと思う。」*更なる過去のことを過去の時点で思う。I thought that he had been ill. 「彼が病気だったと思った。」*注意上記例の I thought that he had been ill. の英文は直接話法に直すとI thought, "He was ill."I thought, "He has been ill."I thought, "He had been ill."のいずれにも解釈出来てしまいます。I thought that he had been ill for a long time. の様に継続を表す文言for a long time が付けば、まだしも継続の完了形であることが分かります。*すなわち、意味の明示性、明確性からは、直接話法の方に軍配が上がることになりますね。A. 時制の一致の原則主節の動詞が過去になると、従属節の動詞は次のように変化します。I know that he → I knew that hegoes. 〔現在〕 → went.〔過去〕has gone. 〔現在完了〕→ had gone. 〔過去完了〕went 〔過去〕 → had gone. 〔過去完了〕had gone. 〔過去完了〕→ had gone. 〔過去完了〕*すぐ上にも触れましたが、主節動詞を現在から過去形にすると、従属節側の現在完了形、過去形、過去完了形はすべて過去完了形となり、意味の曖昧性を生じます。*従節側の過去完了形を直接話法に変換する際には、現在完了、過去、過去完了のいずれかに戻せる訳ですが、使われている副詞、副詞句の意味合い、また文脈からから大方いずれなのかの判断は不可能ではありません。*現在形は過去形になります。He says,“I want a cup of tea.”He said that he wanted a cup of tea.彼は、お茶を一杯飲みたいと言った。現在進行形は過去進行形になります。She says, "I'm having trouble hearing you."She told me that she was having trouble hearing me.彼女は、私の声が聞き取りにくいと言った。過去形は過去完了形になります。They say, "We had a delicious pizza for dinner."They told me that they'd had a delicious pizza for dinner.彼らは、夕食に美味しいピザを食べたと言っていた。現在完了形は過去完了形になります。He says, "I've already done the washing up."He said that he had already done the washing up .彼は、もう皿洗いは終わっていたと言った。現在完了進行形は過去完了進行形になります。She says, "I've been living in Japan for three years now."She said that she had been living in Japan for three years.彼女は、3年間日本に住んでいたと言った。過去完了形は過去完了形のままで変化しません。She says, "I'd never been to Paris before last year."She said that she hadn’t been to Paris before last year.彼女は、去年までパリに行ったことはなかったと言っていた。*must や have to は had to になります。She says, "I must get to work before 10am."She said that she had to get to work before 10am.彼女は午前10時までに職場に行かなければならないと言いました。*must はそのまま変化させずに居ても構いませんが、〜に違いない、の意味の時は must のままが多いです。*法助動詞の will, can, may もそれぞれ時制の一致の影響を受けてwould, could, might になります.I know that he can do it.彼にはそれができることを私は知っている。)I knew that he could do it.彼にそれができることを知っていた。 |
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B. 時制の一致が適用されない場合*従属節の内容が次のような場合には、たとえ主節の動詞が過去形であっても時制の一致は適用されません。*時制の一致の非適用に関しては、一頃は大学入試の正誤問題、整序選択問題に頻出していましたが、重箱の隅をつつく類いの単なる知識問題に過ぎず、現今では出題は減ってきている様にも感じます。*一通り頭に入れておいてください。1.不変の真理、格言など: 現在形を用いますThe teacher said that the earth is round.地球は丸いと先生は言った。cf. Formerly it was generally believed that the earth was flat.昔は地球は平らであると一般に信じられていた。He said that Europe is separated from America by the AtlanticOcean.彼は、ヨーロッパとアメリカは大西洋によって隔てられていると言った。Copernicus discovered that the earth is round.コペルニクスは、地球が丸いことを発見した。He said that we cannot live without water.水なしでは生きられないと彼は言った。He often said that time is money.時は金なりと彼はよく言った.。I learned that knowledge is power.私は「知識は力なり」ということを学んだ。2.現在の習慣や決まっている事実、同じ事実が現在過去を通じて不変のまま: 現在形を用いますHe said that he gets up at five every morning.彼は毎朝5時に起きると言った。She said that she gets up before seven every morning.彼女は毎朝7時前に起床すると言った。I asked what time the train starts.私は汽車がいつ出るのかとたずねた。"My sister's having her baby today!" said Becky.Becky said that her sister is having her baby today!ベッキーは、妹が今日出産すると言いました!"My cat's name is Frieda" said John.John said that his cat's name is Frieda. (This action is still true.)ジョンは、自分の猫の名前がフリーダだと言いました。(この事実は今も変わないことを示します)(続く) |
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