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Reporting Verbs 1 |
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2026年7月10日 皆様、KVC Tokyo 英語塾 塾長 藤野 健です。 語法についてのコラムを長期間続けて来ましたが、今回からは再び文法の解説に戻り、過去のコラムにて纏まったテーマとしては扱って来なかった内容について触れていきます。まぁ、文法の落ち穂拾いとなりますが、これは扱うテーマが<落ち穂>である事とは無関係でであり大切な内容に違いはありませんのでご注意の程を。 さて、英語には直接話法と間接話法の区別があり、これは日本語での 「...」 を使う表現の有無に相当するものになります。日本語では、<彼は私に「君は早く宿題を仕上げてくれ」と言った。>は直接話法ですが、間接話法に換えると、<彼は私に私が早く宿題を仕上げる様に言った。>となります。英語も基本的には同様の考え方での変換が行われるのですが、英語の場合は更に 「...」 内の時制を主節の動詞の時制に応じて変化させる必要が生じます。また、この作法にも幾つかの例外事例や語の用法が存在し、初学者を戸惑わせる場合も見られます。これを鑑み、注意点についてざっと一通り解説して行きましょう。これまでに採りあげてきた文法内容に比較すると理解は容易かと考えます。しかし、この理解は欠かすことの出来ないものですので知識の再確認がてら頭に叩き込んで下さい。英語には伝聞内容や人の考えた内容を述べる為の一群の動詞が存在し、Reporting Verbs 伝達動詞、報告動詞などと呼称されます。直接話法と間接話法は、それらの動詞が取り得る表現方法の1つの違いに相当するものになります。Reporting Vebrs に関して今回から用例を含めて詳述して行きます。その第1回目です。 *塾長からの批判的検討を加えた上で以下のサイトの内容を参考に執筆しています。https://dictionary.cambridge.org/grammar/british-grammar/reported-speech-direct-speechhttps://www.eapfoundation.com/writing/references/reporting/Reporting verbshttps://www.ncl.ac.uk/academic-skills-kit/writing/academic-writing/reporting-verbs/https://latrobe.libguides.com/writing/reporting-verbshttps://www.efjapan.co.jp/eigo-resources/english-grammar/reporting-verbs/https://www.twinkl.jp/blog/reporting-verbshttps://www.frontiersin.org/journals/psychology/articles/10.3389/fpsyg.2026.1799996/fullPsychol., 02 April 2026 Volume 17 - 2026 | https://doi.org/10.3389/fpsyg.2026.1799996Reporting verbs across genre sets and research paradigms: a corpus-based analysis of denotation and evaluation in applied linguistics research articlesLiming Deng & Xinyue Lihttps://scholarsarchive.byu.edu/facpub/6373/Reporting verb variation across disciplines: An academic corpus studyGrant Eckstein, et al. ournal of Academic Language & Learning Vol. 16, No. 1, 2022, 59-75. ISSN 1835-5196https://journals.rcsi.science/2520-2073/article/view/404684?utm_source=openaiKalpana Ranganathan and Abdu Al-Kadi, (Re)voicing in academic writing: A study of reporting verbs in writing theses in hard sciencesTraining, Language and Culture _73, 2025 |
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Reporting Verbs とはReporting Verbs −報告動詞、伝達動詞などと和訳される−とは、 「say」 「tell」 「explain」など、発言・思考・感情、想念などを「誰が〜と述べた/誰が〜と考えている」と人から人へと伝達・報告する時に使われる動詞の総称です。すなわち、或る人物 A から別の人物 B への情報の伝達を担う動詞群になります。英語学習では、引用の導入 (He said that…, She explained that…) や、客観的な書き言葉での情報源の提示 (The author argues that…) に使われる重要な文法項目になります。その発言がどのようになされたか、あるいは内容に関して話者がどのような感情を抱いているか等について、より多くの情報を与えてくれます。----------------------------------------------------*因みに Collins Dictionary の動詞 report の定義は以下のようになっています:report 報告するIf you report something that has happened, you tell people about it.何か起きたことを報告するということは、そのことを人々に伝えることです。用例例文:They had been called in to clear drains after local people reported a foul smell. [VERB noun]地元住民から悪臭の通報があったため、彼らは排水管の清掃のために呼び出されていた。[動詞+名詞]I reported the theft to the police. [VERB noun + to]私はその盗難を警察に報告した。[動詞+名詞+to]The RSPCA reported that 10,610 cats were abandoned last year. [VERB that]RSPCAの報告によると、昨年は10,610匹の猫が遺棄されたという。[動詞+that]'He seems to be all right now,' reported a relieved Taylor. [VERB with quote]「彼は今は大丈夫のようだ」と、安堵したテイラーは報告した。[引用を伴う動詞]The foreign secretary is reported as saying that force will have to be used if diplomacy fails. [be VERB-ed + as]外務大臣は、外交交渉が失敗した場合は武力行使を余儀なくされると述べたと報じられている。[be VERB-ed + as]She reportedhim missing the next day. [VERB noun adjective]彼女は翌日、彼の行方不明を届け出た。[動詞 名詞 形容詞]Between forty and fifty people are reported to have died in the fighting. [be VERB-ed to-infinitive]戦闘で40人から50人の人が死亡したと報じられている。[be VERB-ed to-不定詞]*同じく Collins Dictionary からSynonyms of 'report' in British Englishイギリス英語に於ける 「report」の類義語1 (verb) in the sense of inform of「〜について知らせる」という意味でto give an account (of)(〜について)報告するI reported the theft to the police.私はその盗難を警察に報告した。inform of 知らせる communicate 伝える announce 発表するmention 言及する declare 宣言する recount 語るgive an account of 説明する bring word on 報告する2 (verb) in the sense of communicate「伝える」という意味でto make a formal report on (a subject)(ある事柄について)正式な報告を行うSeveral newspapers reported the decision.いくつかの新聞がこの決定を報じた。communicate 伝えるannounce 発表する tell 告げる state 述べるnote 記す proclaim 宣言する publish 公表するrecord 記録する detail 詳述する describe 説明するair 放映する cover ネタとして取り上げるdocument 文書化する give an account of 報告する relate 語るbroadcast 放送する post 投稿する tweet ツイートするpass on 伝える circulate 回覧する relay 中継するrecite 朗読する narrate 語る write up 記事にするとあります。----------------------------------------------------*以上から、動詞 report には、何かの事実や考えを第三者に伝える、報告するの元々の意味に加え、ニュースソースとして伝える、すなわち報道する、とのより具体的な意味合いを持って利用される語であることが分かります。Reporting Verbs の基本的な役割と定義1.一般用途に於ける Reporting Verbs*基本的には以下の機能を果たす動詞群になります:自分若しくは他人の発言・考えを「伝聞」として示す直接話法・間接話法をつなぐ役割を持つ話し手のスタンス(伝える内容に対する主張・同意・疑い、またその程度など)を表す*従って原則的には、直接話法での記述が許容される動詞群に相当します。*しかし乍ら、或るサイトでは、後ろに that 節、疑問符、if や whether, 或いはto 不定詞を取ることを理由に下記の動詞を伝達動詞に含めるところも見掛けます。fear, remember, hope, prefer, teach, learnこれらの動詞は主語が何かを恐れる、覚えている、希望する、好む、教える、習う、などの「個人の単なる動作に留まり、本質的に<思考、感情、想念などを他者に伝達する>との意味を持ち得ず」、Reporting Verbs としての本質を有していないと考えられ、塾長はこの様な動詞まで Reporting Verbs に含めるのは随分と粗い考え方であると思います。*Reporting Verbs の基本的なスタンスとしては、或る人が〜の様な考えを抱いていることを他者に開陳して伝える、との文脈の中で利用されるべき動詞であり、その機能性が弱ければ真の意味では Reporting Verbs の名には値しないと考えます。例えば、He refused to come to work on Sunday.彼は、日曜日に仕事に来ることを拒否した。*動詞 refuse は直接話法や that 節をを取り得ませんが、想定される元の直接話法すなわち会話としてのセリフ、He said, "I won'tcome to work on Sunday." が間接話法He refused to come to work on Sunday.を構成すると見倣し、refuse が「言った内容」を要約して<報告している>、との考え方から一部文法書ではReporting Verbs 扱いしていますが、塾長は斯かる Rreporting Verbs 拡大解釈化には基本的には反対の立場を取ります。*単なる動作の拒絶に過ぎず、そのままでは、そこに言葉や想念の<伝達>行為、またその意図があると考えるのはいささか苦しいでしょう。*本シリーズではこの様な<灰色>の動詞についても、Reporting Verbs として扱い解説を行っていきます。 |
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2.アカデミック・ライティングに於ける Reporting Verbs*アカデミック・ライティングとは、学術的な文書即ち論文作成に必要な文章作法を示しますが、意味の一意性、明確性が至上とされ、この観点から一般的な言葉、単語の利用以上の注意が必要となります。*ここでは以下概略を述べるに留まり、具体例については先のコラムにて詳述します。-----------------------------------------------------A.アカデミック・ライティングに於ける Reporting Verbs の定義下記のサイトhttps://latrobe.libguides.com/writing/reporting-verbs では<具体的な結果について報告したり、研究の実施方法について説明したりする>動詞ゆえ、以下の例文中の動詞、examin, find を Reporting Verbs として紹介しています。このサイトが挙げている例文:The authors examined the relationship between golf and heart disease. Fifty professional golfers participated in the study.著者らは、ゴルフと心臓病との関連性を調査した。50人のプロゴルファーが本研究に参加した。Several studies have found that playing golf can reduce the risk of falls in the elderly (Brown, 2018; Green, 2019; White, 2018).いくつかの研究により、ゴルフをすることは高齢者の転倒リスクを低減させることが明らかになっている (Brown, 2018; Green, 2019; White, 2018)。*同じくこのサイトの執筆者は think, consider, imagine などの動詞も Reporting Verbs 扱いをしています。*そもそも相手に自己の言いたいところを読んで欲しいとの目的で、文章、特に論文を作成する背景には、広義にはそれを構成するすべての文に関して、読み手に対する<報告>の意図を持たせて作文しますので、その観点に立てば、文章中のS1+V1+<S1/S2+V2>の意味を持つと理解可能な動詞 V1のみならず、文中の多くの動詞を Reporting Verbs として考えることが出来てしまいます。*確かに研究の成果や段取りを読者に示すことは、レポートを作成する用件としては<報告>には違いはありませんが、examine や find は単なる事実や事象の<記述>ゆえ、考察や想念を人から人へと<伝達><報告>するとの意味に乏しく、いわゆる厳密な意味での Reporting Verbs の範疇に含めることはやや苦しいかと思います。*think, consider, imagine などの動詞も、<その様に考える、想像する>、との域に留まり、第三者に対して己が考えを伝達したいとの明確な意思に乏しく、従って、これらは単なる<想念動詞>であって本質的には<Reporting Verbs>の域には達していないと考えます。*<準伝達動詞>などと呼称するのがせいぜいのところかと考えます。*まぁ、扱うとすれば<弱い Reporting Verbs>扱いでしょう。*この様に、native であっても、人に拠り Reporting Verbs の定義が揺れ動き、結果として、その範疇も異なっているのが現状です。*現実的にはアカデミック・ライティングの場に於いては、登場する地の文のほぼ全ての動詞を Reporting Verbs と見倣し、それの利用方について習熟し、執筆者の本意を正しく他者に伝えることが第一とされている様に感じます。*いわば広義の Reporting Verbs であり、report (報告文)にて利用される動詞群の位置づけですね。*本コラムシリーズに於いては、上述の様に一般的な用法、またアカデミックライティングの用法ともに、この様な広義の Reporting Verbs について扱います。*なぜなら、、これについて学習する事は、特に Reporting Verbs の定義に鋭く左右されずとも、一般用途のみならず論文執筆などに際しても、言葉遣いの巧緻性を高める点に於いて極めて重要な意義を持つ学習となり得るからです。-----------------------------------------------------B.アカデミック・ライティングに於ける Reporting Verbs の意味合い*さて実際のところ、論文を作成する際には、より厳密且つ細心に Reporting Verbs を用いることが求められます。例えば、文献を紹介するときに、動詞でニュアンスを調整する必要が出てきます。Smith (2020) argues that …(強く主張)Smith (2020) suggests that …(控えめな提案)Smith (2020) reports that …(取捨選択された事象の報告)*このように、どの Reporting Vverb を選ぶかで、文の筆者の、引用元への距離感や評価へのニュアンスを表すことが出来ますし、読み手は利用される ReportingVerb を正しく理解しておくことで、筆者の<本心>を正確に把握する事が可能になります。*学術論文に於いては、Reporting Verbs を漫然と用いるのではなく、個々の動詞の持つ真の意味合いを知り、それらを正しく使い分けることがキモな訳ですが、本邦ではこの面に関するまともな指導自体が等閑視されて来た様に思います。*米国などでは早い内から academic writing の指導項目の1つとして、Reporting Verbs の使い分けに関する指導が盛り込まれていますが、斯かる現状は本邦の研究者が遅れを取る大きな要因となっているのではと感じますね。*大学入試の為の英語では、say, tell, ask などをメインとする書き換えバターンを覚えて終わりとする以上に目が行かないのですが、このシリーズの解説を通じ、一般的な用途並びに硬い formal な文に於ける Reporting Verbs 遣いの達人となることを目指してださい。*本来は高校英語の時点で、Reporting Verbs なる存在について、そのサワリだけでも良いですので指導すべきでしょう。*因みに塾長の出た都立進学校(元は女子校です)の英語の授業では、その様な鋭く且つ優れた文法指導などは全く行われておらず、眠いような読解授業を漫然と進めるだけでした。*同じ都立高校とは言っても、その少し前に森一郎先生を擁していた都立日比谷高校などとは教員の質或いは指導方針に−私のところも茗渓閥(東京教育大出身者)、尚志閥(広島大学教育学部出身者)で固めていましたが−歴然たる差があったと言うことでしょう。*次回からは、まずは Reporting Verbs についての文法をメインとする一般的な解説を行います。*それに引き続き、一般的に利用される Reporting Verbs についての解説、すなわち、基本的に他者に伝達すべき内容を直接話法、that 節の利用、或いはそれに近い表現で伝い得る構文を構成可能な動詞をReporting Verbsと考える−に基づく解説を試み、それ以降は更に、論文作成時に於いて留意すべき、より厳密な ReportingVerbs 利用方についての解説を進めます。*前者では、話し手側の感情を込める動詞も混在しますが、後者では感情表現を含めた動詞は利用されません。*前後者に於いて重複する動詞も数多くありますが、全て用法用例を覚えておくと視野が拡大する筈です。*前者では主に文学表現に使われる英語の用例を、後者では学術、特に生物学分野と法学(合衆国憲法学)分野についての用例を例示してあります。*Reporting Verbs への理解は英文読解のみならず英作文などにも大きな力となる筈です。*市販の単語帳などを用いて受動的に漠然と動詞を覚えるのでは無く、同一機能群の動詞として纏めて理解すると英語の実力が格段に向上します。*本コラムシリーズは、皆さんには単なる受験のワクを超えて英語力の涵養を目指して欲しいとの、正に本英語塾の本領を示す1つのものである、と言えるかと思います。*これまでの指導の集大成の1つとしてお目通し戴ければ幸いです。 |
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